2007/05/08

品格雑感

 昨年の流行語大賞に「品格」が選ばれました。国家の品格(数学者 藤原正彦著)が警世の書としてベストセラーになり人気を博したことが理由と考えられます。
 同書の趣旨は当世における品格の欠如を嘆き、それを克服する指標として理屈ではなく、高い道徳を持つことが肝心ではないかと強く訴えているものと思われます。先般T新聞のコラム欄で「雑誌の品格」と題し、「前書と版元が同一のS誌のセックス記事を批判し、これまで高い良識を守ってきた出版社として、雑誌の品格にも慎重に目を配る必要があるのでは・・・・」との記事に触発され、品格の意味について考えてみました。
 コラム氏が指摘する掲載内容はは品格の問題として考慮されるべき一面ではありますが、「性行為」を対象とした内容の掲載が直ちに雑誌全体の品格云々につながることでしょうか。
 品格の意義を考える場合、高尚低俗、貧富、貴賎等といった表見的な面のみで判断すると品格の意味を浅薄なものとして取り違えるのではないかと危惧します。
 品格は、道徳、利他の心を根底とした行動が、いつしかその人・組織にかもしだされる雰囲気、オーラといったものではないかと思います。
 私には、石田礼二元国鉄総裁を描いた城山三郎著の「粗にして野だが卑ではない」がまさに品格の本質を描いている風に感じられます。

2007年05月08日 10:56